お大師さまのお言葉に次のようにあります。

「自身と他身とは、一如にして平等なり」
(性霊集)
「一切衆生の性浄法身とは諸仏の身と本より差別なし」
(秘密三昧耶仏戒儀)
「衆生の躰性、諸仏の法界、本来一味にしてすべて差別なし」
(平城天皇灌頂文)

これらのお言葉は、生命あるすべてに仏性(誰でも本来持っている仏としての本性)があり、皆共に成仏できることを説かれたものです。人々は、分け隔てることなく平等であり、本来、皆、仏様になれるということを説かれています。

お釈迦さまもお大師さまも、世界人類の無差別、平等を教示し実施されました。
人間が人間を差別してはならないのです。

(真言宗豊山派の季刊誌「光明」第203号 より)