此の岸(現実の世界)から彼岸へ至ることを波羅密といい、そのために行う6つの修行が「六波羅密(ろっぱらみつ)」です。六波羅密では次のような修行を行います。

布施(ふせ)

自分の欲をすてて、まわりの人にほどこすこと

持戒(じかい)

きまりを守り、善く正しくいきること

忍辱(にんにく)

決して怒らず、あらゆることを耐え忍ぶこと

精進(しょうじん)

なまけずに、こつこつと努力を続けること

禅定(ぜんじょう)

こころに立つ波をしずめて、澄んだこころを保つこと

智慧(ちえ)

物事を見極め、真実を見抜くこと

彼岸は欲や煩悩のない「さとりの世界」です。このさとりの世界に行くために修行する人を菩薩といいます。仏さまだけのことではなく、私たちも菩薩であるのです。

修行と聞くと難しく感じますが、そのきっかけは日常の中に溢れています。

季刊 光明 第209より抜粋