2月15日は、ねはんえ(涅槃会)といって仏教の開祖であるお釈迦様の御命日です。紀元前550年、今から2500年前のことです。

お釈迦様はインドのシャカ族の王となるべきかたでした。しかし、より深く人生の真実を探求する志を立て、政治や身分を捨て29才で出家されました。6年の苦行ののちにその苦行もすてて、35才で御自身の進むべき道を確認されました。これを「おさとり」とか「成道」と申します。

覚れる人(ブッダ)となったお釈迦様は、その後45年の長きにわたりインド各地をまわられ、人々に生きる方向を示し、80才の2月15日に入滅されました。お釈迦さまのことを人々は心から敬うやまって釈尊とお呼びします。

釈尊は生涯を通じて真実なるものを探求されました。人々の心を迷信から解放され、自由と平等を主張され、神話の神などではなくて、練りあげられた、よりよく整えられた高い人格を光として、敬虔 にしかも力づよく生きることを教えられました。

釈尊の最後のおことばはこうです。「弟子 たちよ、すべてはうつろっている、おこたることなく努力しなさい」と。そして釈尊の80年のご生涯こそまさに精進、努力そのものであったのです。

仏教の主張である寛容、慈悲、自由、敬虔な祈りという旗じるしは、2500年後の現在まで広く深く、世界の人々に生きつづけているのです。

真言宗豊山派のHP(http://www.buzan.or.jp/)より抜粋引用